■オフィス回帰vsテレワーク定着 - ハニカム・キャリア G-111D3FR1WS

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■オフィス回帰vsテレワーク定着

コロナの影響で、多くの企業が導入したテレワークという新しい働き方。

当初は企業活動を継続するために、各社は必要に迫られてテレワークを取り入れました。

しかし、コロナと共存して社会活動を行う、withコロナのフェーズに移行しようとしている今、
各企業はテレワークを継続するのか、コロナ前のように出社を義務付け、オフィスに回帰するのか、
改めて考え直すタイミングに来ています。

実際にテレワークを導入し、明らかになったメリット・デメリットを踏まえて、
企業の選択も分かれつつあります。

この記事では、オフィス回帰か、はたまたテレワーク定着か、
大手IT関連企業を例にとり、それぞれの企業の選択と理由についてまとめました。

■オフィス回帰の企業


テレワーク先進国である米国に拠点を置くGAFAM(Google、Apple、Facebook(現:Meta)、

Amazon、Microsoft)は、企業によって多少スタンスは異なるものの、
オフィス回帰の方針を打ち出しています。

GAFAMの中でも特にオフィス回帰の色が強いGoogleやAppleは、
ハイブリットワーク(オフィス出勤とテレワークを組み合わせた働き方)をスタートしつつ、
最終的には週3回の出社を目指す方針を周知しました。
しかし、スムーズな実現はできていない状況です。

Googleは多くの技術職員の反対にあい、約16万の社員のうち1万人以上がフルリモート勤務か、
勤務地の変更を求めました。

Googleはその85%を認めたため、現状では全ての社員が出社する形には至っていません。

Appleも「企業文化に不可欠」との理由で出社を義務付けましたが、
「多様性向上を目指し、合理的な働き方をすべき」と反発する社員との交渉が続いている状況です。

一方、Meta、Amazon、Microsoftはハイブリットワークを基本としつつも、
業務内容や本人の希望を考慮し、テレワーク中心の働き方をフレキシブルに許可しています。

Amazonは、一時はオフィス出社を義務付ける考えを示していましたが、
徐々に態度を軟化させた経緯があります。

このように、企業側がオフィス回帰の方針を掲げる企業でも、
多くの社員はフルリモートワークやハイブリットワークを柔軟に取り入れ、
ワークライフバランスを実現をさせたいという考えであることがわかります。

オフィス回帰したい企業と、テレワークを続けたい社員の間での綱引きは至るところで起きており、
今後の落としどころが注目されます。

■オフィス回帰の理由


オフィス回帰を目指す企業は、いずれも程度の違いはあれど、

オフィスワークは企業活動に必要であると主張しています。
その理由として、以下のようなポイントが挙げられます。

理由① クリエイティブな仕事でのイノベーション創出


IT関連サービスの先駆者である上記の企業では、
オフィスでの闊達なコミュニケーションから

新しいアイディアが生まれてきました。

しかし、テレワーク下ではそれが起きにくいと感じているようです。

GoogleやAppleなどオフィス回帰の企業の多くは、
オフィスの新設に取り掛かっているという特徴があります。

これは、よりアイディアが生まれやすいオフィス環境を準備し、
「出社する意義のあるオフィス」とすることが重要であるという考えに基づいています。

実際にMicrosoft社は、「オフィスに求められるものが変わってきており、
オフィスは人との関係を強くし、共創づくりの場とする必要がある」とコメントしています。

 

理由② Face to Faceコミュニケーションの重要性

Face to Faceのコミュニケーションに変わるWeb会議によるコミュニケーションは、
細かいニュアンスなどが伝わりづらい、ラフな相談やディスカッションがしづらい、
といった課題があります。

それらがもたらす問題として、チームの信頼関係を築くのが難しい、
新人や途中入社のメンバーの育成効率が悪い、
人間関係が希薄になり孤独を感じやすい、

などが指摘されています。

これらの「テレワーク疲れ」と呼ばれる問題を解決するために、
オフィス回帰の企業は、
Face to Faceのコミュニケーションを取る機会が必要という考え方のようです。

理由③ 成果や実績の評価

チームの状況に目が配りづらいテレワークでは、上司が部下の成果に気づかず、
評価やフィードバックの機会を逃してしまうという課題があります。

実際に、業務量などの定量的な成果は把握できても、業務プロセスなど過程や姿勢に対する評価は

オフィスワークと比較するとどうしても難しくなります。

その結果部下のモチベーションが下がり、不満が解消されないと

退職という事態も引き起こしかねません。

定期的にオフィスに出社することで、そのような事態を防ぎたいという意図があるようです。

■テレワーク定着の企業

外資系の企業がオフィス回帰の動きを見せているのに対し、
Zホールディングス擁するYahooやLINE、NTTグループなどの日系企業は、
社員の希望に合わせてフルリモートワークを可能とする動きを見せています。

これらの企業は、フルリモートワークを許可し、自由な働き方を実現させるだけでなく、
全国どこに住んでもよいという「居住地の自由」の方針を掲げているのが特徴です。

Yahooは、コロナ禍以前からテレワークを可能とする

「どこでもオフィス」という制度を設けていました。

この制度は、テレワーク回数の上限や、出社に要する時間の制限などがありましたが、
コロナ禍以降、より自由な働き方を実現できるように、それらの制限が撤廃されました。

NTTグループも、住む場所の自由度を高めるため、
業務上可能であれば組織単位で日本全国どこからでもテレワークを認める

「リモートスタンダート」という制度を新たに導入しました。
この制度では、出社は出張の扱いとなっており、あくまでフルリモート勤務が
前提であるという形になっています。

このような制度を設けることによって、社員のひとりひとりが居住地に縛られず、

より自由な働き方をすることができます。

テレワーク定着の企業は、さらなる新しい働き方を求めて、

今後も様々な制度を打ち出してくることでしょう。

■テレワーク定着の理由


企業がテレワークを継続する理由として、以下のようなポイントが挙げられます。

理由① 多様な働き方の実現

テレワークは、家事、育児、介護など自らのライフスタイルと、仕事の両立ができる働き方です。

WLBを意識した自由な働き方ができるということは、仕事の満足度だけでなく、

働き手の人生の満足度を上げることにも繋がります。

実際にYahoo社は、家族の事情や、自身の特性などを考慮した多様な働き方を実現し、
社員ひとりひとりが自身のパフォーマンスを最大限発揮できる環境で仕事をすることで、
ウェルビーイングを実現し、自由な発想力、豊かな創造性を発揮できると考える、
とコメントしています。

理由② 転勤や単身赴任を伴わない働き方

全国各地で事業を展開していることの多い日系企業は、
これまで転勤や単身赴任がつきものでした。

しかし、全国どこからでも勤務可能とすることにより、

全国各地の業務に対して、転勤や単身赴任を伴わずに携わることができます。

このような働き方をすることで、社員の負担が減るばかりでなく、
仕事の幅が広がり、スキルアップやキャリアアップにもつながる可能性があるでしょう。

理由③ 全国の優秀な人材の確保

国内のどこからでもテレワークを可能にすることにより、企業からすると、
全国から優秀な人材を確保できるというメリットがあります。

また、働き手の立場としても、居住地の制約を受けずに
自らのポテンシャルを発揮できる企業に勤めることができます。

このように、住む場所にとらわれず人材を採用できることは、企業と働き手、
双方にメリットがあるのです。

■まとめ

フルリモートワークやハイブリットワークなど、自身の生活の状況に応じて勤務形態を
選べることは、ワークライフバランスを重視したい働き手にとって大きな魅力です。

一方で、オフィスでのコミュニケーションが、
仕事の成果を上げるために効果的であるのも否定はできません。

今は、それぞれの企業が事業特性やトップの方針などを踏まえ、

会社としてどこに向かうべきか、模索しながらも指針を打ち出しはじめています。

自分がwithコロナ以降、どのような働き方をし、どのような成果を上げたいのか。
今一度立ち止まって考え、各企業の方針について情報収集をしながら、
次のキャリアを考えていくことをおすすめします。


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■外部リンク

・一般社団法人日本テレワーク協会

 

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