戦略コンサルに合格する志望動機の書き方【押さえるべき3つの視点】
今回の記事では、戦略コンサルタントに合格するための志望動機書の書き方を解説します。
志望動機書の作成において、特に重要なのはロジック、ストーリー、そしてユニークネスの3つの視点です。
実際に弊社で戦略コンサルに内定した方の事例を交えながら、具体的にご紹介していきます。
■ピラミッド構造を意識してロジカルな文章を書く
志望動機を書く際に最も重要なポイントは、論理的な構成(以下ロジック)です。
たとえ戦略コンサルタント志望者が優れた実績や強みを持っていたとしても、論理構成が不十分であれば、エントリーシートの段階で不合格になる可能性が高いため、注意が必要です。
戦略コンサルティングの仕事では、クライアントの取締役レベル、つまりトップエリート集団と効果的にコミュニケーションを取る能力が求められます。
高度な対話力が必要であり、その基盤となるのが論理的なコミュニケーションです。
これはクライアントとのやり取りだけでなく、短期間で成果を出す必要があるチームメンバーとのコミュニケーションにおいても不可欠なスキルです。
志望動機書を書く際には、論理的なロジックを担保するためにピラミッド構造を意識することが重要です。
具体的には、まず伝えたいメッセージや結論を最初に述べることです。
例えば、「なぜ戦略コンサルタントを目指すのか」という問いに対して書く場合、「私は企業経営への支援を通じて、日本の社会に貢献したいと考えています」と端的に理由を述べます。
その後、「なぜ日本の社会に貢献したいのかと言うと、海外渡航中に貧富の差を目の当たりにし、日本はそのような国になって欲しくないと感じたからです」のように、背景を説明します。
そして、「そのため、日本の社会の根幹を担う日本企業の支援に携わり、日本企業の底上げが日本社会への貢献になると考え、戦略コンサルタントを志望しています」と結論に繋げると良いでしょう。
戦略コンサルタントを志望する方々の志望動機書を添削する中で、よく見受けられるのはロジックの欠如です。
特に、結論を文章の最後に持ってきてしまうという日本語の文法に引きずられがちな点が問題です。
常に結論を先に述べる習慣をつけることをお勧めします。
戦略コンサルタントの募集は年中行われていますが、限られたリソースの中で多くの応募者の中から候補者を選ぶため、志望動機書から論理的思考の素養が見受けられない場合は、高確率で不合格になる可能性が高いことを覚悟しておくべきです。
■納得感のあるストーリーを描くために、キャリア観や人生観を軸にして文章を書く
志望動機書を書く際に次に重要なポイントはストーリーです。
ロジックが一定の基準を満たして初めて、志望動機書の内容が評価対象となります。
その内容部分、つまり志望者がなぜ戦略コンサルタントを目指すのかを読み手に納得させる説明が求められます。
志望動機が不明確だと、プレッシャーのかかる戦略コンサルタントの仕事を続けられるか疑問視されてしまいます。
また、戦略コンサルタントにはクライアントを説得するストーリー作りのスキルが不可欠であり、志望動機書の段階で同業者を納得させられなければ、実際の現場でクライアントを納得させることは難しいでしょう。
したがって、ロジックに続く志望動機のストーリーも非常に重要です。
志望動機書を書く際には、読み手が納得するストーリーを描くために、キャリア観や人生観を軸に文章を書くことをお勧めします。
具体的には、キャリアの最終目標を設定し、その目標に向かう中で今どの段階にいるのか、そしてなぜ戦略コンサルタントを目指すのかを明確に表現することが重要です。
例えば、キャリアの最終目標を「起業してGAFAに匹敵する企業を設立する」と設定した場合、
「前職で経営企画に従事し、大企業の経営プロセスを学んだ。しかし、一企業の経営プロセスしか見ておらず、起業する上で複数の企業の経営プロセスを体験・理解したいと考えています。戦略コンサルタントとして働くことで、これまでの経験を活かしながらクライアントの経営戦略を支援し、自分の経営観を磨くことができると確信しています」
というように、キャリア観や人生観のストーリーを表現すると良いでしょう。
ここでのポイントは、過去の経験をポジティブ要素(学べたこと)とネガティブ要素(学べなかったこと)に分け、ポジティブ要素を活用しながらネガティブ要素を補う場所として戦略コンサルタントが最適であるというストーリーを構築することです。
これにより、より良い志望動機書が完成します。
■他者と差別化できる「ユニークネス」を表現する
志望動機書を書く際に最後に重要なポイントは、ユニークネスの表現です。
これは前述のストーリーとも密接に関連します。
ストーリーで自分がなぜ戦略コンサルティングに挑戦するのかを説明すると同時に、自分が戦略コンサルティングに向いている独自の強みを強調することが必要です。
戦略コンサルタントの募集には多くの応募者が集まりますが、採用されるのはその中でも一握りの優秀な人材です。
戦略ファーム各社は少数精鋭を貫き、多数の応募者の中から特に優れた人材を厳選しています。
大量採用の弊害として採用した人材の質の低下が避けられないため、プロフェッショナルとして高いパフォーマンスを発揮できる人材のみを採用する傾向が強いです。
したがって、志望動機書では、自分の経験やスキルを強みとして示し、その強みを戦略コンサルタントとしてどのように活かせるかを具体的に表現することが重要です。
他者との差別化を図るために、ユニークネスを明確に示しましょう。
例えば、前職でB2Bサービスの営業に従事し、年間最優秀賞を獲得した営業力や交渉力を強みとして挙げる場合、
「前職で培ったコミュニケーション能力を活かし、戦略コンサルティングにおいてクライアントと円滑にコミュニケーションを取り、本質的な課題を抽出したい」と表現します。
また、「B2Bサービスに精通しているため、クライアントのB2Bサービスの開発支援において、深い洞察や効率的な事業展開の要諦を提供できる」と具体的に示すことで、他者と差別化を図ることができます。
戦略コンサルタントとしての具体的なパフォーマンスイメージを示すことで、採用担当者は「では具体的に会って話を聞いてみよう」となる可能性が高まります。
そのため、戦略コンサルティングに従事している知人がいれば、実際のプロジェクトの話を聞きながら、自分のパフォーマンスイメージを掴むことをお勧めします。
多くの志望動機書でユニークネスの欠如が見られ、似たような自己PRが並ぶ場合、採用リソースが不足していると見送られるケースもあります。
多数のエントリーシートの中で採用担当者の目を引くようなユニークネスを意識して表現することで、通過率の高い志望動機書が作成できるでしょう。
■まとめ
今回の記事では、戦略コンサルティングに受かる志望動機書の書き方をご紹介しました。
戦略コンサルへのキャリアをお考えの方は、ぜひ弊社にご相談ください。方は、ぜひ弊社にご相談ください。